スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Public Managenemt and Governance(2)

さて、集中の二日目ですが、テーマはDemocratic Governanceです。
私なりの解釈ですが、パートナーシップやネットワークガバナンス等は、聞こえはよいですが、議会抜きに政策決定していくのは民主主義に反する危険性もあり、また、アカウンタビリティの問題を含んでいるのでは、というテーマだと思います。

今回の日程は以下の通りです。
1 Democracy, legitimacy and accountability
2 Changing forms of government
3 Understanding policy discourse

1の最初では、民主主義のそもそも(直接民主制)などの概論がありました。面白かったトピックは、直接民主制の場合は義務も大きく(必ず議事に参加しなければならない等)、西洋の個人主義と反する部分が出てきた(参加しない自由もあるべき)や、誰が市民か、の問いに対しては、UKはコモンウェルスの国民にも選挙権を認めている等の特徴があることなどでしょうか。また、官僚制の擁護(見直し)において、ルール遵守は政治的干渉の排除においても有効だったという話がありました。

ケーススタディでは、ひとつの組織の例が挙げられ、その組織を改善するにはどうしたらよいかを話し合います。その組織は、ローカルレベルでの医療サービスへの市民参加を促進するため、市民メンバーを募集し、加えて患者代表、地域代表や関係する公的組織や地方自治体の職員が参加しています。その中で生じる様々な問題(情報が回ってこない、決定権がない、誰が責任者なのか外から見てわからない等)について、生徒が議論するわけです。これは結論を出すわけではないので、「ここがよくないよね」みたいな話で終了しました。
最後に、「よく話し合う民主主義」みたいな話(Deliberative Democracy)(審議する民主主義)がありました。話し合うのは当たり前だろ、と思われそうですが、「好み」には「なぜか」をつけて単なる好き嫌いで議論しないこと、取引をするのではなく、なぜそう思うのかを議論すること、多数決でえいやと決めるのではなく、公共の場で話し合うことを原理とする民主主義、だそうです。面白かったのですが、割とさらっと終わってしまいました。

2では、キビキビとした女性の教授が組織論的な立場から民主主義を論じる、という面白い講義でした。UK大流行のパートナーシップについては、意思決定(政策決定)の過程に市民を始めとしたステークホルダーの参加を目指したもの、という整理があり、しかしながら失敗例が多数であること、また、成功例もスケールが小さいものがほとんど、という指摘がありました。
この改革の失敗の原因のひとつとして、組織が持つルールや、組織の持つ伝統や歴史の軽視があるというのが彼女の主張です。組織のルールや伝統のもつ力は大きく、都合よくいじれるものではない。しかし、決して変えられないものではない、とのことでした。
彼女の研究は面白いもので、同じ地域の性格の異なる3団体を、メンバーや意思決定の過程やルールなどを組織論的に比較研究しています。その後、生徒の中から、異なる団体や参加者が協力して団体を組織し、何かを行う、という経験のある人がボランティアとして立ち、グループに分かれてその人の経験を聞き、その団体が3団体のうちどれに近いか話し合う、てなグループワークがありました。
私がいたグループで話をした人は警察官で、警察、入国管理官などが協力して業務の向上を話し合うスタディグループの話をしました。生徒の中に、都合よく市民との協働をやっている人がいるとは限らないので、こういう場合が出てくるのですが、でも、「こういうグループに市民参加は不要だと思う」「でもそれはなぜか」という議論が起こって、「こういうグループはスキルのある人やプロじゃないと役に立たないんじゃないの」「でも本当に一般市民の意見は役に立たない?」といった話が出て面白かったです。

3の教授は確か哲学専門で、Qメソロジーというのを紹介してくれました。これは、30枚くらいの質問表を自分が「そう思う」から「そう思わない」まで並べていくのですが、これを分析すると自分のスタンスがわかる、というものらしいです。今回の質問は「議員ぬきで政策を決定するのはよくない」「市民が合意して政策を決定するのが最善だ」「声をあげられないような市民・グループを参加させるのは重要だ」といったデモクラシーに関する質問です。
正直、Discourseというのがよくわからず、講義の要はよくわからなかったのですが、この質問表を並べた後、「一番重要だと思ったものは?」(ひとつしか選べません)を生徒に聞いていくと、まったく違うものを選んでいるのが面白かったです。昨日の官僚主義主義のお兄さんは、今回も主張していて、面白かったです。考え方は私とちょと近いものがあります。

というところで最初の2日は終了です。おつかれさまでした。
スポンサーサイト

テーマ : イギリス
ジャンル : 海外情報

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

lc630

Author:lc630
2009年からバーミンガム大学大学院に留学をはじめました。これからバーミンガム大学を目指す方・40歳を超えて留学しようという方のために、おぼえがき的に少し残しておこうと思います。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。