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パブリックサービスのMBA

私の敬愛するアカデミックの一人に、ヘンリー・ミンツバーグという経営学者がいます。日本ではもともとドラッカーの方が有名で、『もしドラ』によって更に差を付けられた感があって無念なのですが、海外では負けず劣らず?有名な人だそうです。
この人がMBA、正確に言うとアメリカで主流のMBA教育方法が大キライでして、勢い余って分厚い本まで書いています。本にまでしなくていいんじゃないかと正直思いますが。その名も「MBAが会社を滅ぼす(邦訳)」。分厚くてとても図書館で借りて貸し出し期間内に読める本ではないので、買って少しづつ風呂で読んでいるのですが、今日、イギリスでのMBA教育の潮流が紹介されていて、すごく腑に落ちたので、バーミンガム大学編終了と書きましたがまた少し書いておきます。ちなみにこの本ですが、これを読む前にミンツバーグの経営論を読まないと、なぜこの人がMBA教育の方法にこれほど批判的なのがわかりにくいと思います。彼はもともと職人志向というか、現場の経験から得られる知見や直感を重視する考え方なので、若い学生に理論だけ教えてエリートエスカレーターに乗せる教育方法を害がありすぎると論じている、というのが私の理解です。

話が逸れましたが、何が腑に落ちたかというと、バーミンガム大学のコース構成のことです。バーミンガム大学にはれきとしたビジネススクールがあり、イギリス内のビジネススクールランキングでもけっこういい位置にいるそうなのですが、実はパブリックサービスのMBAというコースが別にあります。私の履修したManaging Peopleは、もともとこのMBAのモジュールです。そしてどうやら国際のMBAというのもある模様。
なぜ同じ学校の中にいくつもMBAがあるのか不思議だったのですが、「MBAが会社を滅ぼす」(何度読んでもすごいタイトル)によると、イギリスのMBAはもともと分野・業界別の実務家教育の趣旨が濃く、学生はパートタイムで職場からの派遣(費用も職場から出る)が多く、スクールによっては企業側と共同でコースを設計・設置する場合もあるのだそうです。この点が業界を限定せず、主に20代で、あっても数年の実務経験しかない学生を中心としたアメリカのMBA教育の方法とは大きく異なるとのこと。また、職場派遣が多い関係で、集中授業が多いのが特徴ともありました。INLOGOVはMBAではありませんが、この特徴にとてもよく当てはまります。MBAのコースがビジネススクール以外にあるのも、分野・業界ごとにMBAコースを作るイギリスだからなのではないかと。この本は2006年発行なので少し古いのですが、まだ当てはまる部分も多いのではないかと思います。(ちなみにバーミンガム大のビジネススクールのMBAはフルタイムで普通のMBAだそうです、念のため。)
ミンツバーグも賛成しているのですが、私企業、政府、非営利団体のどこでも使える一般共通項のようなマネジメントや戦略論があるわけないのであって、このように分野・業界別にマネジメントを教えるのは実態に即していて合理的かと思います。一方で、ちょっと見るとMBAの種類がありすぎて混乱を招きそうですが。

もう卒業しましたけど、ようやくバーミンガム大の謎のひとつが解けました。なかなか面白いですね。
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テーマ : イギリス
ジャンル : 海外情報

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Author:lc630
2009年からバーミンガム大学大学院に留学をはじめました。これからバーミンガム大学を目指す方・40歳を超えて留学しようという方のために、おぼえがき的に少し残しておこうと思います。

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