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修士論文の取り組み方(2)

最近の日本では美しい秋晴れが続き、私はテレビを見ながら巨峰ばかり食べています。自堕落。

さて、論文の書き方の続きですが、イギリスは文系論文でも理系論文と似ているのではと思います。最初にリサーチクエスチョンがあるのですが、これは事実の発見(オープンクエスチョン)か仮説の検証が基本、というのが私の理解です。例えば「パートナーシップの活動に良い影響を与える要因は何か」という事実の発見型か、「メンバー間の信頼の構築はパートナーシップの成果を向上させる」という仮説の検証型かという。
なので、これはPhDの人に言われたのですが、日本の論文、卒論などでよくある過去の研究の整理、系統付けなどは基本的に評価の対象とはならないとのこと。イギリスの論文ではもう一つ、全体の大きな研究の潮流の中で自分の研究がどこに位置するのかを明確にすることが重要です。過去の研究の整理、系統付けはその説明のためにliterature reviewでやるべきことであって、そこで終わってしまうと論文の前半しか書いてないような感じだそうです。
さらに付け加えると、全体の大きな研究の中で自分の研究がどこに位置するかを明確にするにつき、今回自分の研究でできなかったこと、限界、今後何をやるべきか、的なことを明記しておくことも重要です。自分の研究の限界を明記する、いわば欠点を明言するというのも何となく変な感じがしますが、論文はビジネスプレゼンじゃないので、別にいいことだけ書けというわけではありません。例えば、今回の研究はパートナーシップ論でどこどこの分野の研究で、先行研究のフレームワークを使用して分析を行ったが、一部であまり有意な差が見られなかった等があり、その部分では今後新たなフレームワーク構築の必要がある、とか、どこどこの課題は議論できなかった、等々です。これは結論の部分で主に書くことだそうで、結論部分で自分の研究の位置づけ、課題などを整理するそうです。ただし、単に「今後の研究が待たれる」ではダメですのでご注意ください。

イギリスの論文は論理的でよくできているなあ(いえ、別に日本の論文がイカンというわけではありません。ワタクシ、日本であまり論文読んでいないので)と思います。イントロで研究の概要を述べ、Literature reviewで今までの大きな研究の流れを整理し、Methodologyでリサーチクエスチョンに答えるには何をどう調べればいいかを論じ、その手法を使って分析を行い、結論部で研究の立ち位置も整理すると。

どうもオマエの書き方ではイメージがわかん、という人も(多く)いると思いますが、論文はみなそういう構成になっているので、エッセイを書く中などで色々と論文を読んでいくと、何となくつかめると思います。

ちなみにイギリスの論文をほめましたが、別にイギリス礼賛ではありません。まあ、論理的ですけど、個人的には、社会の事象を測定できるという幻想がちょっと強すぎるような印象も持っています。合理性に対する信仰心が厚いのも影響していると思いますけど。

論文の中身についてはこのくらいですが、あとは是非、長丁場になるので体に気をつけて取り組んでください。体力を実に実に消耗しますよー。ヤングな方々はまだしも、ある程度の年齢で書く人は無茶をされないよう。
あと、繰り返しになりますが、自分の目的をよく考えてください。欧州の夏はキラキラに美しいので、別に優秀論文でなくていいなら、何もかも犠牲にして論文にのみ没頭するのはどうかという議論もあると思います。一方で、学問のことだけ考えていられる時間は(特に社会人にとっては)非常に貴重なので、ああでもないこうでもないと論文とひと夏格闘するのも楽しい思い出になると思います。私はダメ論文でしたが、毎日図書館に通い、けっこうマジメに調べ物をしては悩んだりして、そしてやはり論文に追われる日本人の知人と話したり飲んだりして過ごした夏はとてもいい思い出です。私の定位置はオレンジルームで、割と入り口近くの席に座るのが好きでした。プリンタがちょっと遠いですが。バーミンガム大学の人はわかると思います。
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テーマ : 留学生活
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2009年からバーミンガム大学大学院に留学をはじめました。これからバーミンガム大学を目指す方・40歳を超えて留学しようという方のために、おぼえがき的に少し残しておこうと思います。

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