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論文:Nudge Nudge, Think Think

論文: Nudge Nudge, Think Think: Two Strategies for Changing Civic Behavior
P. John, G. Smith and G. Stoker(2009) The Political Quartely 80(3) P361-370

最初の宿題、6つの論文を読んで要約し、意見を述べるというものの最初の論文です。

市民の行動を変える2つの方法として、nudge(肘で小突く:政府や政治家がそのように仕向ける)とThink(市民自らが考えて行動を変える)を挙げ、比較や提言を行ったもの。
なお、Nudgeというのはこの著者の創作ではなく、行動経済学のベストセラー(だそうである)Nudge(リチャード・セイラー&キャス・サンスティーン)(2008)に基づくもの。それによれば、行動を変化させるには5つの段階を踏むことが重要であtって、まず市民は放っておけばこれを選択する、という選択肢を持っているので、介入が必要、そして失敗を織り込んで選択肢をデザインすること、そしてフィードバックを与えること、市民のマインドマップに注意を払うこと、そしてフィルタリングの機会を与え、どんな選択がよいのかを他から学ぶことができるようにすることが必要であるとのこと。
一方、Thinkは最近人気のNudgeに比べるとポピュラーではないが、自由で平等な市民の「参加」と「討議」を重視する「討議民主主義」(Deliberative Democracy)の考え方に基づくもの。その例として、ブラジルのポート・アレグロやブリティッシュコロンビアのBCCAの事例などを挙げている。

2つの手法を比較すると、Nudgeでは政府が教師の役割を果たし、要する費用・労力は少ないが、何度も行わなければならないのに対し、Thinkでは政府は「システムと場の提供」を行う役割であり、費用・労力はかなりかかる(市民が時間を割いて参加し、判断が出来るくらいの知識を身につける必要があるなど)うえ、オーガナイザーの能力に結果が大きく左右される。ただし、その分、問題の根本に迫ることができ、その影響も大きなものとなる。Nudgeでは比較的効果は限定的である。

筆者はどちらも長短があり、また、2つの手法は「どちらか一つを選択」といったものではなく、両方の手法を知ることにより、高めあうことも可能であるとしている。

以上が論文の内容(たぶん)ですが、Nudgeの本を調べたところ、日経ビジネスオンラインに著者インタビューがありました。その見出しが『行動経済学の本質、それは「にんげんだもの」にあった!』って勘弁してください。ただし、これは著者(アメリカの大学教授)が本当に相田みつお美術館に行って感銘を受けた、と言っているのでこういうタイトルなんですけど。
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2009年からバーミンガム大学大学院に留学をはじめました。これからバーミンガム大学を目指す方・40歳を超えて留学しようという方のために、おぼえがき的に少し残しておこうと思います。

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